新型肺炎 コロナウイルスのシンガポールリートへの影響

日本でもコロナウイルスの感染が話題になっていますが、シンガポールにおいては一足先の2/7に警戒レベルを上から2番目の「オレンジ」に引き上げています。

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警戒レベルを上げた当初はスーパーマーケットでインスタントヌードルやトイレットペーパーが品切れになるなど一時的な買い占めもおきました。

 

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 現在は買い占めについては落ち着いてきていますが、オフィス中心街でウイルス感染者が発生したこともあり、依然としてウイルスへの警戒感は強いです。

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このコロナウイルスで一番影響を受けるのはホテル系リート(Hospitality)になります。日本でも京都のホテル・旅館で、中国人観光客の激減や海外ツアー客のキャンセルで大打撃を受けていますが、シンガポールも中国人観光客が占める割合が大きく、大打撃を受けています。

 

シンガポールリートでのホテル系(Hospitality)銘柄は6つ。(うち2つはUSマーケットを対象)

 

*銘柄、利回り、時価総額($M)、P/B の順で表記

  • Ascott Residence Trust   6.3% 3,884M (S$) 1.01
  • CDL Hospitality Trust  6.2%  1,808M (S$)  0.98
  • Far East Hospitality Trust  5.9%  1,284M (S$)  0.76
  • Frasers Hospitality Trust  6.7%  1,317M (S$)  0.95
  • ARA US Hospitality Trust  8.0%  484M ($)  0.98
  • Eagle Hospitality Trust  12.2%  457M($)  0.59

 

全体での利回りは6.6%となっており、P/B ratioは1.0を下回っているものが多くなっています。この一年以上、シンガポールリートのマーケットが好調で価格が上がっていることもあり、P/Bが1.0を下回っているのは、ホテル系のセクターだけです。

 

新型肺炎コロナウイルスがいつ収束するかはまだ見えていませんが、過去のSARSの事例でも7ヶ月かかっており、まだまだ続く可能性が高そうです。

短期的には影響を受けるものの、長期的なものではないため、この影響を受けて価格がさらに大きく下がり利回り7%を超えてくる場合には、買い場になってきます。